一般の観客なしで行われている東京パラリンピック。もし競技会場にたくさんの観客が詰めかけていたら、と残念に思う▼オリンピックは、コロナ禍だから当然だと思った。しかし東京大会を契機に、ようやくパラ競技にも世間の注目が集まるようになった。競技会場に詰めかけた大観衆の声援の中でプレーできたら、選手たちはどれだけ勇気を得たことか▼コロナがなければ学校ぐるみで観戦できるはずだった小学生たち。障がいに負けずハイレベルのパフォーマンスを披露する選手たちの生の姿を見ることができたら、幼い心に何を刻むことができただろうか▼それでも連日のテレビ中継を通じて、パラアスリートの無限の可能性に今までの常識を覆された。励まされたのはむしろ、五体満足なわれわれの方だった。明日が最終日。夜の閉会式の前に、午後0時半から車いすバスケ男子決勝が行われる。日本代表主将を務めるいわき市出身の豊島英選手にエールを送ろう!