朝晩、冷涼な空気が漂うようになった。特に早朝は、にぎやかな街中でも静寂に包まれている。夏の朝と何が違うか、この時期いつも考えては納得する。セミの鳴き声がないことだと▼通勤時、平の市街地を流れる新川をある橋の上から眺める。護岸工事が進む個所は、草木がうっそうと生い茂っていた中洲などが消え風景も変化している。いわき市などに大きな災禍をもたらした令和元年10月の東日本台風から、もうすぐ2年▼一過の翌朝、水量であふれる新川を見ながら感じた不気味なほどの静けさを思い出す。市は先日、この台風被害を教訓にした「河川洪水ハザードマップ」を公表した。本紙では17日付までに久之浜・大久、平市街地など一部を含む滑津川水系上流、下流図を全面で掲載している▼指定避難所、家屋倒壊など氾濫想定区域、過去の洪水浸水地域などが示され、計10回を予定する。おりしも西方から台風14号が接近する中、参考になれば幸いである。