来春のセンバツにつながる秋季東北地区高校野球県大会の4強が出そろった。いわき勢は連覇を狙う東日大昌平、秋季初の東北切符を目指すいわき光洋が最終決戦の地・白河グリーンスタジアムで行われる準決勝に挑む▼新型コロナの影響で部活動や対外試合が制限され、試合経験不足が懸念されることから、今大会は全出場校参加のトーナメント方式で実施。支部代表校による県大会ではお目にかかれないであろう、球児たちの熱きドラマが見られた▼ファンを驚かせたのが小名浜海星の快進撃。乗船実習で2年生5人が不在のため、1年生主体の若き布陣で4回戦進出を果たした。学法石川に敗れ、進撃は16強で止まったが、コールド負け寸前から5点を返して猛追。来春に期待が膨らむ▼コロナ禍で多くの制限がある中での大会となったが、東日大昌平、いわき光洋はあと1勝で東北切符が手に届く。すべてを出し切り、白河の地から笑顔でいわきに凱旋してほしい。
片隅抄