先日、大阪のタクシー運転手が、あおり運転の容疑で書類送検されたというニュースを目にした。皮肉にも、高校生が運転するミニバイクを罵声を浴びせながらあおる映像はタクシーのドライブレコーダーのものだった▼映像を見ていて気になることがあった。きっかけは路地から飛び出してきたバイクだったように思えるのだ。事故を回避できたという安ど感から怒りに変わる気持ちもわからないではないが、いかなる状況下においても許されることではないし、高校生が味わった恐怖はそれをはるかに超えるだろう▼ドライブレコーダーの普及でこういった事件は減った感はあるが、半面、それを悪用する事案も懸念される。映像を投稿するため、あおられるように仕向ける行為もあるということだ▼投稿映像のアカウントを稼ぐためだが、それらはあおり運転に限ったことではない。そして、そのアカウント数がお金に変わる。それこそネット社会の最大の弊害だろう。