自国開催であった長野大会に次ぐ大選手団で臨んでいる北京オリンピック。連日熱戦が繰り広げられているが、開催前からジャンプの高梨選手に注目していた▼ワールドカップでの圧倒的な強さで金メダルの最有力候補だった前回大会は銅メダル。そこから始まった彼女へのバッシング。年頃の女の子なんだから化粧するのは当たり前。外車に乗って何が悪いの。妬み以外何物でもない中傷の中、リベンジで臨んだ今大会▼結果は4位。落ち込む気持ちを驚異的な精神力で持ち直し混合団体競技に臨んだ。そこで事件が起こった。彼女のスーツ違反が発覚したのだ。誰もが、まさかと耳を疑ったことだろう。5人の失格者を出す異例の大会となったが決してあきらめなかった日本チームには最大の賛辞を贈りたい▼ルールがある以上仕方ない判断だと思う。裁定に黙って従ったのは日本だけだそうだ。そこが4位という結果につながったのだろう。金メダルにも勝る輝かしい「4位」だ。