先日、CSで放送されていた、昭和末期のプロレス番組に深夜ながら見入ってしまった。それは、武道館で行われた、今は亡きジャンボ鶴田と天龍の試合だった。見入ってしまったのにはもう一つ理由があった。若かりし頃の抄者の姿を見つけたからだった▼カメラマンとしてリングサイドにいる姿を見て30年以上前のことだが、記憶が鮮明によみがえってきた。もちろんその試合も覚えている。会場を揺らすほどの熱気と歓声。異次元空間に迷い込んだかのような異様な雰囲気だった▼当時のプロレス界のドンと言えばG馬場。話好きの彼は取材以外でいろいろな話をしてくれた。いわき出身だと知ると、巡業で行った思い出話をしてくれたりと気さくな人でもあった▼当時、アメリカでの日本人の認知度1位はオノ・ヨーコ。2位にG馬場だった。今では、大谷翔平か松山英樹といったところだろうが、プロレスの人気が高かったことがうかがえる。昔のプロレスが懐かしい。
片隅抄