11年前の悪夢を思い出させるような地震から1週間が経過した。気象庁の「1週間は同程度の余震に注意」の発表に身構える1週間でもあった▼思えば先週、携帯のエリアメールと同時の揺れに目が覚めた。大きい揺れだったがすぐにおさまり安堵していた矢先、今度は激しい縦揺れ。それも今までに経験したことのない突き上げに飛び起きた▼悪路を走るバスの中にいるような揺れの中、なぜかテレビを押さえていた。11年前、テレビが壊れて情報が取得できない経験からかもしれない。その間、音を立てて棚等から物が落ちていく様をぼう然と見送るしかなかった▼家具類は壁に固定する等、過去の教訓として残っていたはずの地震対策。買い替えるたびに、そして面倒になり、いつしか無防備になっていった結果かもしれない。固定されていたものや、地震対策を施した棚等はきちんとその役目を果たしていた。天災は防げないが「減災」は個人の努力で成しえるものだ。