10年に1度という最強寒波はこたえた。積雪や職場の水道管凍結にも参ったが、元々のヘルニア持ち。厳寒の影響か歩けないほどの激痛に〝バタンキュー〟。暦の上では間もなく二十四節季の立春だが、いわきは2月にドカ雪が降るから油断ならない▼とはいえ、人と違い自然はたくましい。この時期になれば阿武隈山地のふもと、三和町下三坂では春の訪れを告げる「福寿草(フクジュソウ)」が芽吹く頃。昨年の今ごろも確か厳しい寒さが続いたが、〝福〟を感じさせる可憐な黄色い花が一面咲き誇る情景に、心奪われた▼地元住民によると、株分けしてもなぜかほかの地域では根付かない。いつごろから増え始めたか、ご意見番に聞いても定かではない。物心ついたときには、そこに〝宝〟があったという▼コロナ禍前、にぎやかに開かれた名物の福寿草まつりが懐かしい。そう簡単ではないだろうが、いつか再開し、福寿草の里がにぎやかになる姿をもう一度見たい。