映画、テレビドラマなどで終戦直後の焼け跡、闇市のシーンで流れてくるのが「リンゴの唄」「東京ブギウギ」。昭和20、22年に発売されいずれも大ヒットした曲である▼復員兵、進駐軍米兵、庶民らが雑踏に紛れる中、明るい歌声が廃虚と化した日本を勇気付けた。こちらは遅れた世代だが、歌い手の並木路子、笠置シズ子さんは知っている▼並木さんは平成に入ってから、本社を訪れた際に拝見。笠置さんは昭和40年代、当時の人気番組「家族そろって歌合戦」の公開放送時、審査員として平市民会館に来ている。もちろんテレビを通してだが冒頭、平の印象を「空気がうまいですね」とにっこり笑いながら話したのを覚えている▼その笠置さんがモデルとされるNHK朝ドラ「ブギウギ」が現在放送中。夜には同じく「ひよっこ」で小名浜中学から集団就職した青天目澄子を演じた松本穂香さん主演の夜ドラ「ミワさんなりすます」も。留守録を見るのが目下の楽しみだ。