矢大臣山は標高964・4m。川前・小野両町を跨ぐいわき市の最高峰で、台形をした美しい山容は市最北端の川前町小白井地区や磐越道から望める▼小白井のすぐ北隣にあぶくま洞で知られる滝根町があり、ここに4月13日、あぶくま高原道路の滝根IC(県道吉間田滝根線)が開通する。あぶくま高原道路は中通りと浜通りを結ぶ幹線道路。東北道矢吹ICから平田村を経由し、磐越道小野ICを結んでいた路線が、今回さらに阿武隈高地を縫うように滝根町まで延伸する▼少子高齢化が加速する川前町にとって、交通の便が悪い南のいわき市側ではなく、むしろ北の滝根町に通じる県道小野富岡線が生命線になるのではないか▼川前は高原の町。星の村天文台がある滝根町から続く、星空が美しい天空の町として売り出すのも1つの手ではないか。矢大臣山の山開きは小野町が実施している。いやいやいわきにとって宝の山にしなければ。使える資源は何でも使えだ。
片隅抄