アイドルの語源は「偶像」であることは、よく知られている。日本ではポップカルチャーの言葉に転じ、スポットライトや声援を浴びる存在となっている▼「♪～東北最南端から笑顔と元気を届けます」。デビュー曲の「ドリームキャッチャー」では、いわきの気候や風土を交えながら、その魅力を伝えたのは「アイくるガールズ」。東日本大震災・東京電力福島第一原発事故からの復興を目指し、２０１３年に結成され、１４年に市公認のアイドルに任命された▼縁あって結成当初から取材する機会を得て、アイドルコンテストで４冠を達成する過程にも立ち会えた。どこにでもいる地元の女の子たちが、等身大でふるさとについて発信した▼そうした取り組みも、笑顔と元気を届ける当初の目的を一定程度達成できたとして、３月をもって１１年の活動に終止符を打った。しかし〝無期限活動休止〟。いつかまた新たな形で、きらきらと輝く姿を見せてくれるかもしれない。
