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片隅抄

2024.04.25

「緊張感を持って、取り組むように」。東京電力福島第一原発の汚染水を浄化した後の処理水を巡り、県漁連の野﨑哲会長が海洋放出に対して、何度も強調した言葉だ。いまも反対の姿勢は変わらない。なぜならば「40~50年後に廃炉がなされた時、福島の漁業が存在していて、初めて『理解』が成り立つことになる」(野﨑会長)からだ▼きのう初めて原発で生じたトラブルによって、海洋放出がストップした。作業員が掘削作業中、送電ケーブルを損傷したことが原因とみられるという。そもそもこれだけ大事なケーブルのわきを、何ら確認もせず掘ることはあり得るのだろうか▼福島第一原発では昨年10月、作業員が放射性物質を含む廃液を浴びるトラブルがあった。2月には屋外に漏れ出る事象も起きている。安全を不安視する声が出るのも当然だろう▼あの災禍から13年経つが、積み重ねてきた信頼はいとも簡単に崩れてしまう。いま一度、肝に銘じてほしい。

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