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片隅抄

2024.05.16

物流業界の2024年問題――。4月からドライバーの時間外労働の制限が始まったことで、輸送能力が不足するとされている。こうした中、にわかに注目を集めるのは地方港の存在だ▼小名浜港から京浜港を経由し、東アジアや北米などを結ぶコンテナ航路「国際フィーダー航路」向けの内航船の定期航路に今月、新たに2社目が決まった▼陸送で京浜港を利用する場合、入港待機時間が必要となるため、週当たりの便数が制限されるが、小名浜港から内航船を活用することで、輸送費を抑えつつ、往復する便数が増やせる。物流の拠点として、いわき市の経済発展も合わせて期待ができる▼経済安全保障の観点からも、中継基地を他国に置くことには課題がある。今年2月、小名浜港に就航した鈴与海運の鈴木英二郎社長は「海外に頼ると、有事の際に船が入れない事態も想定される」と指摘した。厳しい世界情勢が続く中、いわき市から日本の物流を支えていく。

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