「あすを期待する48議員」。1968(昭和43)年9月29日付本紙で、いわき市誕生後最初の市議選を受け、当選した議員の顔写真と共に並んだ見出しだ▼当時は13地区に分かれた中選挙区制を採用しており、合わせて107人が立候補し、地縁や組織を背景に激戦を繰り広げた様子を伝えている。投票率は88・89%だが、これで「投票率わるく番狂わせ」とも書かれており、まさに隔世の感。翻って先般の市議選は過去最低の41・28%。関心のなさは誰が招いたか▼市議選告示後、月刊誌の政経東北と連携し、「選挙漫遊」と題した企画に初めて取り組んだ。一人ひとりの候補者のもとへ出向いて話を聞くことで、その志を多くの市民に知ってもらおうと励んだ▼産業振興や子育て応援、医療・福祉の充実、防災対策、公共交通の維持――。いわき市の課題は多岐にわたる。「市民の夕刊」改め「市民の新聞」として、今まで以上に市政の動向を深掘りしていくことを約束する。