10月に行われた衆院選後、人づてに「いわき民報さんは他紙と違い公正な選挙報道をしていた」とお褒めの言葉をいただいた▼その方は数紙購読しており、候補者を取り上げた各紙の記事の行数を細かく確認。他紙は候補者により明らかに行数に違いがあったが、いわき民報は平等だったと。他紙の記者にどうして違いが生まれるのか、公正とはいえないのではないかと問うと、「世間の関心ごとを考慮した」と答えるのみで埒が明かなかったという▼兵庫県知事選後のメディア、特にテレビについて「偏向報道だ」「公平公正に欠けた」との言葉がSNSで飛び交っている。かたやネットは規制がなく偏りフェイクも多い、と主張する▼SNSの危うさは共感するが、ファクトチェックをすれば問題ない。ただ精度の違いには個人差があり、誤った情報が一人歩きし世論の主流となる危険性を含んでいるのも確かだ。今度は公選法違反疑惑が新たに浮上した。真偽はいかに。
片隅抄