最近の新聞に載っていたテレビ(地上波)の視聴率ランキングを見ると、上位をスポーツ中継(サッカーW杯予選、MLB)とニュース、バラエティーが占め、ドラマはNHK大河ドラマと朝の連続テレビ小説だけだった▼地上波は本当につまらない。バラエティーといってもお笑い芸人が中心で、それも毎度同じ顔ぶれだ。ドラマもしかり。どうしてどの局も、見てくれはいいがさして演技力のない若い俳優を重用するのだろう。物語の設定も昭和のころと比べると軽い▼試しに大河ドラマを見てみたが、脇役で出演している石坂浩二や渡辺謙、里見浩太朗といった大御所たちが、重厚な演技を見せる場もなく空回りしているように感じた▼もっともフジテレビの例を挙げるまでもなく、制作側の姿勢にも問題がある。番組内でプロデューサーなどが出演者に遊ばれていては見る側はシラケてしまう。筋書きのないドラマ―スポーツの生中継―に胸が熱くなるのは自明の理だ。