昨年3月に惜しまれながらも閉園した大久の旧いわき市恐竜の里センター。40代以降は思い入れの強い方も多いだろう、遊園地「ペピー」から移設した観覧車とパラトルーパーに乗り、笑顔を見せる娘たちの動画や写真は、いまも抄子の宝物だ▼近くの市アンモナイトセンターと合わせ、来園する子ども連れも多かった。大久を代表する施設として愛され、いまも閉園を知らず足を運ぶ人もいるほど。その跡地活用に向けた議論が盛んになされている▼大久はいま少子高齢化が顕著で、過疎化が急激に進みつつある。アンケートではカフェや自然体験ができる施設を望むとともに、暮らしに密着した買い物ができる場所をとの声も▼そうなると、遠野オートキャンプ場と長居小が思い浮かぶ。そこにフタバスズキリュウというキーワードを重ねれば、域外にも発信できる魅力的な場所にできるはず。立地も景観もいい。いわきを代表する名所へ、妥協せず協議を進めてほしい。
片隅抄