新年度がスタートして早くも1カ月になろうとしている。ここ数年、コロナ禍の影響で多人数が集まる総会、会合などが自粛されていたことから、取材対象も以前に戻った感がある▼この間、桜の開花が紙面をにぎわせたが晴れたり曇ったり、雨や低温でゆっくり眺める機会も逸してしまった。個人的に開花の盛りとする今月第2日曜も、ぐずついた天気に見舞われた▼先ごろ、いわき観光まちづくりビューロー作成の小冊子『IWAKI100のさくら』『同50の花・紅葉』が発行された。このうち桜編は市内地図に名所の公園、神社仏閣、緑地で咲く写真を紹介した観桜に適したガイドである▼桜を見る楽しみは、遠近さまざま。こちらが心ひかれたシーンがある。福島高専の裏道から内郷に抜ける道すがら、農業用貯水池か堤らしきものがある。その水面すれすれに桜の枝が垂れていた。その対岸からの見た佇まいは何ともいえず、来年の景色が待ち遠しくなった。