歩行者利便増進道路(通称・ほこみち)。新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえ、街ににぎわいを取り戻そうと、2021(令和3)年に大阪の御堂筋や、神戸の三宮で始まった▼いわき市では、いわき駅前大通りが今年2月に県内初の指定を受け、4月には最初のイベントが開催された。道路使用に関して、窓口となるのは「NPO法人タイラボ」▼この団体の命名にかかわらせていただいたのは、昨年9月のこと。それぞれの所属に関係なく、平中心市街地ににぎわい創出を目指し、平字三町目のファロで意見交換した。多彩な考えがあったが、共通して大切にしたのは「平(たいら)」の言葉だった▼14市町村が合併し、その広域性と統一性のなさが指摘されて久しいが、いわき市という確固たる枠組みがあった上で、いずれの地区の魅力も輝くと思う。たくさんの良さが重なり合うことで、どの地方都市にも負けない唯一無二になれる。ほこみちはまさにその一助と言える。