真冬だというのに滝に打たれたり、海に入ったり、雪降る中を下帯ひとつで走り回ったりと、伝統行事、祭事という名の下に気合で寒さ・冷たさに耐える人たちがいる▼心疾患を抱えていて、ヒートショック防止にと事前に脱衣所や浴槽を温め、風呂に入るとき足から腰、胸、肩と慎重にお湯をかけていくルーティンが欠かせない身としては、見ているだけでもゾッとするのである▼平沼ノ内の「水祝儀(水かけ祭り)」。真冬の最中、冷水を浴びる婿さんたちには同情を禁じ得ないのだが、驚くことに浴衣1枚の当人たちは寒い寒いと言いつつ笑顔さえ見せている▼お決まりは、油断していると見学者も冷水を被ること。しかし子どもたちは初めから合羽を着ていて、冷水を浴びることを楽しんでいるようだった。中には半袖シャツの豪の者もいる。幼少時からこの祭りに親しんでいるからこそ、知らずに冷水に慣れていくのか。こうして伝統の祭りは継続していくのだろう。