市石炭・化石館ほるるで開かれた特別講演会は子ども連れの家族も多く盛況だった▼フタバスズキリュウこと『フタバサウルス・スズキイ』の正式命名20周年を記念して、国立科学博物館名誉研究員の真鍋真さん(66)が、恐竜の時代だった中生代の生きものたちの進化について丁寧に説明した▼講演後の質問コーナーで、一生懸命質問する孫のような子どもに対し、腰を下ろし、同じ目線で回答する真鍋さんの優しい笑顔が印象的だった。いわき市にはかつて、平地学同好会の柳澤一郎会長や、『小さな博物館』四倉史学館の小檜山元館長ら化石に詳しい『おじいちゃん』たちがいた▼その薫陶を受けた鈴木直さんがフタバスズキリュウを発見することになるのだが、今は趣味が多様化して、鈴木さんのように休日のたび、一人でハンマー片手に化石探しに出掛ける子どもも少ない。きちんとした博物館がないいわき市だが、子どもの疑問に答える場が日常的にあってもいいはずだ。