長編アニメーション映画「すずめの戸締まり」の新海誠監督(49)は5日、平上荒川のブックエース上荒川店を訪れ、ファンに向けてのサイン会を開催した。サイン会は、原作小説の書店店頭ディスプレイコンクールで、同店が優秀賞に輝いた記念で企画され、事前に申し込んだ県内外の約150人が参加した。
新海監督は、同店が用意した歓迎のくす玉を引いた後、列に並んだ一人一人と丁寧に会話をしながら、ペンを走らせていた。ファンからは「感動しました」「次回作も楽しみにしています」と声をかけられ、新海監督も笑顔で応えた。
すずめの戸締まりは、「君の名は。」や「天気の子」でも知られる新海監督の最新作。九州に住む17歳の女子高生・鈴芽が主人公で、災いを招く扉に鍵を掛ける「閉じ師」の青年・草太と出会い、謎の猫によって小さな椅子になった彼を助けながら、全国を巡っていく。
東日本大震災と正面から向き合った作品で、劇中には双葉郡大熊町や双葉町をモデルに、帰還困難区域を走る国道6号や、東京電力福島第一原発を思わせる風景が描かれている。
1番最初にサインをもらった埼玉県川口市の梶山隆志さん(35)は、「良い機会に恵まれ、とてもうれしかった。『天気の子』に登場する田端駅や御茶ノ水駅が大好きなので、ぜひ春になったら、『すずめの戸締まり』の福島にも足を運びたい」と声を弾ませ、アニメの舞台に足を運ぶ〝聖地巡礼〟を、いまから楽しみにしていた。
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