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いわき市北部清掃センター 運転受託・三菱重工業子会社が測定データ改ざん
三菱重工業は24日、子会社の重環オペレーション(長崎県長崎市)が、いわき市から運転管理業務を受託している「いわき市北部清掃センター」(平上片寄)で、排ガスに含まれる窒素酸化物濃度について、測定データを改ざんして報告していたと発表した。
1時間単位の測定値が、市の管理目標値(50ppm)を若干超えたため、運転責任者が社内会議などで公開されることを嫌って行ったという。ごみの状況によって、一時的に50ppmを超えることは通常の運転でも生じるため、周辺の環境に影響することはない。
重環オペレーションによると、令和2年10月25日と4年10月23日、同30日の3日間で、市の管理目標値未満に書き換えたことが分かっている。最大で57・1ppmが測定された。なお大気汚染防止法で、窒素酸化物濃度の基準値は250ppmと定められており、市の管理目標値は法令の5分の1に設定してある。
同社は「目標値の超過そのものは契約違反ではないが、データの書き換えを行ったことは極めて不適切な行為」とし、再発防止策として、即時にデータ書き換えができないような運用にした上で、システムの改修や社内教育の徹底を示した。
一連の内容に関しては、22日に市に正式に報告した。同社では「地域住民の皆さまをはじめ、関係機関ならびに、取引先各位へ多大なるご迷惑とご心配をお掛けいたしますことについて、おわび申し上げますとともに、改善および再発防止に向けた措置を徹底し、社員一丸となって信頼回復に努めてまいります」とのコメントを出した。
市は「周辺住民の皆さまにご心配をおかけし、発注元として大変申し訳なく思っている」とし、23日付で同社に対して、指導・教育を徹底させ、再発防止策を講ずるよう文書で指示した。