新型コロナウイルス感染症の法律上の分類が8日、季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げられた。市民生活も大きく変化したが、コロナ禍前の体制に戻る一方で、感染症対策は一人ひとりにゆだねられる。
5類移行によって、原則7日間の療養期間は個人判断となり、発症後5日を経過し、かつ軽快から24時間経つまでは、外出を控えることが推奨されている。
公費負担も変更され、外来医療費のうち、高額なコロナ治療薬の費用のみ適用される。政府の試算によると、初診料は最大4170円となる見通し。入院する場合は月額最大2万円補助される。検査は自己負担(高齢者施設などでの発生で行政による実施は除く)。
公費負担は9月末までの措置とし、夏の感染状況を踏まえ、10月以降の取り組みを決める。
ワクチンに関しては、来年3月末までは自己負担なし。市では8日から8月31日まで、新たに▽65歳以上▽5歳以上で基礎疾患を有したり、重症化リスクが高いと医師が判断される人▽64歳以下で医療機関、高齢者・障がい者施設で従事する人――を対象に、春の接種を行っている。
感染者の毎日の発表は8日をもって終える。県では定点医療機関からの報告に基づき、週1回の公表とする。初回は県が17日、国が19日。死者は人口動態統計によって、月単位で示されるようになる。
いわき市では令和2年3月7日に県内最初の感染が確認され、累計の陽性者は6万5686人となっている。
移行初日の8日から、市民のマスク着用の有無は分かれている。JRいわき駅前の商業施設・ラトブでは、来店者の不安を取り除くため、従業員は変わらずマスクは着けていくという。また社会生活が活発になることが予想され、川瀬弘高・取締役管理部長は「これを機に、消費活動が以前のように戻ることを願っている」と話した。
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