中央台・県立いわき公園内の市暮らしの伝承郷は13日、開催中の企画展「磐城平城の絵図と城下の年中行事」(~6月18日)に合わせ、関連行事「旧磐城平藩主『大名の茶の湯』」を開いた。
江戸時代後期の磐城平藩を治めた安藤家では、「安藤家御家流」と呼ばれる門外不出の茶道が継承されてきた。刀や弓矢の扱いなど、武家のしぐさを取り入れた華麗で荘厳な茶道として知られ、昭和50(1975)年に一般にも公開されるようになった。
大名の茶の湯は、安藤家御家流いわき会の協力で、各回定員6人で計8回行われた。いわき会の会員が和装でもてなし、藤の栄と、金沢・落雁諸江屋の生落雁が振る舞われたほか、掛け軸にはいわきゆかりの漢学者・大須賀□軒(いんけん)の漢詩、生け花にはムシカリ(オオカメノキ)が飾られた。
訪れた市民らは茶道との向き合い方や、安藤家御家流に関する紹介を受けながら、厳かな雰囲気の中で歴史ある一服を楽しんだ。
企画展では城絵図や城下絵図、民芸品やパネルなど約50点が飾られており、江戸時代のいわき地方を領地とした磐城平藩の様子や、武家や町人たちの暮らしについて紹介している。
観覧料は一般340円。休園日は毎週火曜日。時間は午前9時から午後5時(入園は同4時半まで)。
※□は竹かんむりに均
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