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内田市長と経済関連団体が意見交換 6月補正予算で中小企業支援へ
内田市長と経済関連団体との意見交換会が22日、平のいわき産業創造館で開かれた。市内の商工団体、農林水産団体、観光事業者、交通事業者、金融機関のトップが出席し、市長自らが現場の声を直接聞く狙いで企画された。これら意見を基に、市は国・県の事業も活用しながら、主に中小企業に対する市独自の補助をメインに、市議会6月定例会(6月1日開会予定)に補正予算案を提出する方針。
意見交換会は冒頭を除いて、非公開で行われた。4月に関係機関・団体に聞き取りをした結果を踏まえて、市が整理した内容が伝えられた。内田市長によると、出席者からは原材料価格や物価の高騰に対して、価格への転換は難しい現状が指摘されたほか、従業員の賃金引き上げも喫緊の課題と示された。
こうした点から、内田市長は「いわき市の9割は中小企業のため、大きな変化が望めない部分もある。まずは必要なところにきちんと情報を届け、工夫して生産性を高めてもらうとともに、事業継続や設備投資に向けた補助を進めていく」と強調した。
昨年9月、12月にも補正予算を組んで対応したが、今年6月でも農林水産、観光、交通の各分野に支援メニューを提示するという。出席した機関・団体とは引き続き、定期的な連携を図っていく。
また新型コロナウイルスの感染対策緩和によって、インバウンド(訪日外国人)事業の復活にも期待を寄せている。現時点で市場が都市部に集中しているため、いわき市の魅力を発信することで、多くの外国人に来市してもらい、地元経済の起爆剤とする考えを明らかにした。