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湊かなえさん 平のブックエースでサイン会 「告白」300万部突破の記念

 人気ミステリー作家・湊かなえさんによるサイン会が22日、平上荒川のブックエース上荒川店で開かれた。サイン会は湊さんのデビュー作で、2008(平成20)年に出版された「告白」の文庫本が、300万部を突破した記念で企画された。全国の書店を対象に「告白」の店頭飾り付けコンクールが行われ、ブックエース上荒川店の装飾が東北ブロックの優秀店舗に輝いたため、湊さんの来店が決まった。
 会場の上荒川店では湊さんに向けて、同店の担当者が作ったくす玉の披露と花束の贈呈に続き、サイン会が始まった。抽選に当たった市民ら約100人が参加し、それぞれ自らが持つ湊さんの作品に対して、サインや名前を書いてもらいながら、感想を伝えるなどの歓談をし、喜びもひとしおの様子だった。
 湊さんは「いわきオリジナル・アロハシャツ『IWAKIアロハ』」を身にまとったほか、地元のオーガニックコットンで作られた「ふくしま潮目―SIOME―」の手ぬぐいとともに、来場した人に笑顔で応えていた。またサイン会の前に、湊さんがいわき民報社のインタビューに答えた。
 ――いわき市を訪れての感想は
 いわき市に来るのは初めてだが、私は兵庫県・淡路島に住んでおり、海風が感じられる街でとてもうれしい。いわきアロハはおしゃれで、潮流が重なる手ぬぐいのデザインも美しい。
 ――サイン会で全国を回っているが
 さまざまな機会を通して、住んでいるファンの方の顔が思い浮かぶ。それぞれの土地に思いをはせており、観光などの話題で登場すると懐かしく感じ、自然災害の話題が出れば胸を痛める。
 ――創作活動で大切にしていることは
 作家は孤独で、夜中に一人で机に向かっている時もあるが、作品を待っている方がいると思うと孤独ではない。たとえバッドエンドであろうと妥協せず、安易に逃げないこと。フィクションだからこそ、実生活で誰かの心を支えることができると思っている。「人を書く」ことを一番大切にしており、読む人と一緒に共有していきたい。
 ――「告白」の文庫本が300万部を突破した
 15年が経つ中で、たくさんの方の人生に参加させていただき大変光栄。これからも人生のそばに置いていただければ。よろしくお願いします。

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