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内郷出身の社会学者・開沼博氏インタビュー「廃炉に向けたさらなる理解を」

 東京電力福島第一原発の廃炉をテーマにした「第7回福島第一廃炉国際フォーラム」が27日、双葉郡双葉町の同町産業交流センターで開幕した。原子力損害賠償・廃炉等支援機構(NDF)の主催。初日は地域住民との意見交換が行われ、国や東電の担当者や国内外の研究者が参加し、内郷出身の社会学者・開沼博氏(東京大大学院情報学環准教授)が進行役を務めた。フォーラムに合わせ、開沼氏がインタビューに応じ、「さらなる理解が求められる」と語った。
 福島第一原発の汚染水を浄化した後の処理水を巡り、24日に始まった海洋放出に関して、開沼氏は「世論調査を見る限り、最初は圧倒的反対や不安の人が多かったが、この問題は健康被害ではなく風評被害にあるとの理解が広まった」と指摘する。
 政治が海洋放出の問題を「棚上げ」したことで、複雑化を招き、デマや誤情報が飛び交ったとも述べ、岸田首相や西村康稔経済産業相が前面に立つことで、国民に覚悟を見せられたとする。ただ30年にわたる海洋放出がトラブルなく行われるのか、中国による禁輸は解決するのか、という点で納得しきれない感が残っており、長期的な視野で対話を続け、信頼を得る努力が必要と強調した。
 今後は溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)の取り出しが控えているが、「より厳しい現実と向き合わなければならない」とし、処理水のような棚上げは避けるべきと重ねる。
 福島第一廃炉国際フォーラムは2016(平成28)年から始まった。翌17年の第2回から2日間の日程のうち、初日は双葉郡を会場として、廃炉について地元と考える機会を続けており、開沼氏は進行役を担っている。
 専門家を交えた意見交換に携わる中で「議論の質が変わってきた」と振り返る。最初は廃炉に関する情報発信が足りないという議論だった。「例えばきょう来られた多くの住民の方は、処理水が抱える問題や安全性は理解していると思う。参加者のリテラシーが上がった」と話す。
 一方で、情報を得ることに対する格差も広がっているとも懸念する。「さらにこうした場を設けていき、地元の声に応えていく必要がある」と展望を示した。

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