ドイツのクリスティアン・ウルフ元大統領は17日、いわき市を訪問し、豊間中の生徒たちと交流を図った。
ウルフ氏は大統領だった2011(平成23)年10月、日独交流150周年記念事業の一環で来日した際、東日本大震災・東京電力福島第一原発事故からの復興を願い、中央台高久の応急仮設住宅や豊間地区、小名浜のふくしま海洋科学館「アクアマリンふくしま」に足を運んでいる。
豊間中では、復興が進んだ様子がスライドショーで紹介された後、筝曲部の演奏や、3年生による合唱、同校恒例の豊中ソーラン節が披露され、ウルフ氏一行は盛んに拍手を送っていた。
また筝曲部員の案内を受け、ウルフ氏が箏(こと)の爪を付けて、音階を奏でる場面もあり、会場の体育館は和やかな雰囲気に包まれた。
生徒たちとの交流にあたり、ウルフ氏は「私は日本と日本人を尊敬しています。今回の訪問のハイライトは豊間。震災直後に訪れた際、がれきの中で活動していた若者たちの姿は忘れられません。日本の社会は、互いに結束力が高いと感じています」と語った。
その上で「震災当時、皆さんは赤ちゃんだったでしょうが、両親や祖父母の方々にぜひ伝えてください。豊間は大変すばらしい復興を遂げたと」と力強く呼びかけた。
このほか授業参観や給食に臨んだほか、内田市長との懇談も行われた。
ニュース