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アクアマリンふくしま 新年度から「登録博物館」へ 研究・展示が一層充実

 小名浜のふくしま海洋科学館「アクアマリンふくしま」が、博物館法上に位置付けられる「登録博物館」に移行する方針が固まった。教育施設を定める法律が改正され、博物館としての要件が変わったためで、県が15日、県議会2月定例会(2月14日開会予定)に向けた政調会で示した。
 県生涯学習課によると、2000(平成12)年の開館以来、生態系の研究や、種の保存などを展開してきたが、今後は地域活性化につながる国の支援策が受けられるほか、同館の取り組みをより充実させられる。県は2月定例会に対して、ふくしま海洋科学館条例改正案を提出する。新年度から次期指定管理期間に入るのに合わせて、登録博物館とする。
 同館は2022(令和4)年4月の博物館法の改正を受け、登録に向けて、県と協議してきた。水族館は、国内ではレクリエーション施設としての印象が強いが、世界的には野生動物の生きる権利や命の尊厳が重要視され、動物ショーを禁止するなどの動きが活発化している。
 「環境水族館」の名の通り、海洋環境の保全や命の教育をテーマにしてきたが、博物館という学術的な視点を持つことで、さらに社会的信頼を得たいという思いが強い。
 古川健館長(61)は「本館では一昨年から、飼育員の研究成果を紹介するコーナーを新設するなど、社会教育施設としての立ち位置を明確化している。具体的な動きは登録されてからとなるが、博物館の知見を来館者にさまざまな形で伝えるなどし、地域貢献を果たしていきたい」と話している。
 国の補助事業に関しても、受託に向けて精査を進めていくという。文化庁によると、いわき市の登録博物館は市立美術館が該当する。

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