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常磐消防署 不審火受けてパトロール強化「1日でも早く平和取り戻す」
今月に入り、常磐地区で不審火とみられる火災が相次いでいることを受け、常磐消防署(鈴木茂幸署長)では、県警や市消防団と連携し、管内のパトロールや周辺施設への注意喚起を促すなど、警戒を強め市民の不安解消に努めている。
22日には長瀬龍主幹兼副署長ら署員4人が活動の様子を報道陣に公開し、不審火が連続した湯ノ岳付近の公共施設に啓発チラシを配ったほか、火災現場と周辺を巡回し、問題がないか重点的に調べた。
3日に常磐湯本町の湯本川調節池「さはこの水辺」のあずまやのベンチが燃えているのが見つかった(発生は2日夜)のを端に、20日までに常磐藤原町や常磐長孫町など計7カ所で、下草などを燃やす火災が発生。さはこの水辺のあずまやは2度も被害に遭った。
いずれも火の気のない場所のため、いわき中央署や常磐消防署では放火の可能性があるとみて調べを進めるとともに、市民の身の安全に危険が及ぶことを危ぐし、警戒を最大限に強めている。現場となった湯ノ岳に近い市考古資料館では、職員に啓発チラシを配るなどした。
今後も朝夕を中心にパトロールするほか、地域住民には家の近くに燃えやすいものを置かないよう呼び掛けていく。長瀬副署長は「いずれも早朝や日没後、深夜や未明に人気のないところで発生しているが、今後エスカレートする懸念もある。住民の方々の安心安全のため、1日でも早く平和を取り戻すことができるよう鋭意努力していきたい」と語った。