市の2024(令和6)年度の当初予算案が8日に発表され、一般会計の総額は1446億3528万2千円と示された。内田市長は「人づくり日本一」を掲げ、ふるさと・いわきに魅力を感じ、誇りに思えるようなまちを目指すと強調する。主要な事業について紹介したい。
【I.次世代を育てる】1.教育 未来に夢を持ち、ふるさとを支え、日本を支え、世界に飛躍する人づくり
新規事業のうち、多様な学びの場整備事業に1371万2千円を充てた。市内では不登校の児童・生徒が過去最高の約400人となっており、子どもたちが安心して多様に学ぶことができる居場所を提供するため、チャレンジホームを1カ所増やして5カ所に置く。
子どもたちを支える側も手厚くする。「多様な学び」を進める支援員事業に2億8560万1千円を付け、支援員を10人増員して150人とする。
部活動を巡る動きとして、地域移行推進事業に183万9千円。生徒のニーズに応じた持続可能な部活動の推進と、教職員の働き方改革のため、今後3年程度の実証事業を展開していく。陸上やサッカー、合唱、美術などが対象予定。
学力向上も欠かせない取り組みだ。未来を拓く「いわきの学び」推進事業として、4011万3千円を盛り込んだ。全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)などのデータを専門的・統計的に分析し、エビデンス(根拠)に基づいて指導するための「学校カルテ」について、現行の小6・中3から小4~中3に拡充していく。
学校再編に伴う通学の足の確保に1億9090万円。新たに遠野・平絹谷地区で、スクールバスを運行する。子どもが多い世帯の保護者の負担軽減に向け、来年度も「学校給食費第3子以降支援事業」を継続。8727万7千円を計上した。
2.子育て 子どもまんなか笑顔と夢が広がるまち いわき
子育てにも力を入れる。児童福祉・母子保健の相談支援を一体化するため、内郷高坂町に「こども家庭センター」を設ける。運営事業費は1656万7千円。市からの情報発信も強化し、308万8千円をかけて、子ども・子育て支援サイトをリニューアルする。
障がい児が私立保育所や認定こども園を円滑に利用できるよう、加配保育士の雇用の補助に8570万8千円。さらに保育士人材確保に1359万1千円、ヤングケアラー支援体制強化に931万5千円、子ども食堂等の運営に150万円を計上している。
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