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<震災13年>122人犠牲の薄磯で法要 僧侶が海に向かって祈りささげる

 東日本大震災に伴う津波で多くの家屋が流失し、犠牲者122人の名が慰霊碑に刻まれている薄磯地区では11日、平薄磯の真言宗智山派「修徳院」(猪狩弘栄住職)と物故者慰霊碑前で、慰霊法要が行われた。
 同派福島第1教区をはじめ、東京、埼玉、高知の智山青年会の僧侶約30人が読経する中、住民たちは本堂や慰霊碑に焼香した後、地震が発生した午後2時46分のサイレンに合わせて、黙とうをささげた。
 法要では鈴木幸長薄磯区長が地元の復興が進んでいることへの感謝とともに、能登半島地震の被災地に平沼ノ内と豊間地区、消防団から義援金を寄付したことを報告しながら、「防災訓練などを通じ、いつ何が起こっても対応できるように結束していきたい」とあいさつ。震災で父を亡くした猪狩住職は「災害で悲しむ人をこれ以上増やさないようにしたい」と述べた。
 法要後、僧侶たちは薄磯の海に入り、法螺(ほら)を鳴らしながら参列者の名前が書かれた紙塔婆(とうば)を流し、水平線に向かって祈りをささげた。
 犠牲者の遺族も参列し、津波で両親を失った泉の小野恵子(72)、国光弘子(66)さん姉妹は「13年の月日がたっても、あの日のことが心に残っている」と振り返り、静かにめい福を祈っていた。
 (写真:薄磯海岸で紙塔婆を流す僧侶たち)

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