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川前の桶売、小白井中で閉校式 最後の卒業生が地域住民とともに別れ告げる

 いわき市の公立中のうち、今春で昨年度から休校していた川前とともに、桶売(鴫原康宏校長)は77年、小白井(吉沢勉校長)は70年の歴史に幕を閉じる。
 桶売中では13日、卒業生や住民約170人、内田市長を招待し、閉校記念式典を開催した。第17代校長の草野雄一さん(84)は「万感胸に詰まる思いで寂しい限り」、同窓会会計の根本敏男さん(84)は「このように学校がなくなるとは当時は思いもしなかった」と惜別の声が次々と寄せられた。
 地域の伝統芸能「鬼ヶ城太鼓」を継承するため、川前地区の子どもたちに和太鼓を指導するなど、交流を深めてきた東京の和楽器集団「鳳雛」が駆けつけて演奏を披露し、出席者全員で最後の思い出の1ページを刻み校舎に別れを告げた。
 最後の卒業生となったのは、酒井舜之さん(15)、長谷川翔太さん(15)の2人。酒井さんは「なかなか戻れないかもしれないが、積極的に地元の行事を手伝いたい」と述べ、長谷川さんは「桶売の生徒として恥じないよう、高校で学びたい」としっかりと前を向いた。
 

 また小白井中でも閉校式が開かれ、卒業生や地域住民約80人が見守る中、吉沢校長が「閉校しても、これまでの歴史と卒業生の皆さまの思い出は残っていく。生まれ育った小白井の地と母校を誇りに思い、各方面で活躍することを願っている」と、白土さんをはじめ卒業生の今後の活躍を願い、服部樹理市教育長らがあいさつした。
 門出の日を迎えたのは、白土由香さん(15)ひとり。「学校で学んだことを生かして、笑顔を忘れず人にやさしくすることを目標に頑張りたい」と笑顔を見せた。
 (写真1枚目:桶売中を後にする酒井さんと長谷川さん 2枚目:校旗を返す白土さん)

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