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若者の投票率向上目指して 中央台南中「選挙啓発動画」考案・制作
市選挙管理委員会(市選管)は1日、中央台南中の生徒たちが考案・制作した「選挙啓発動画」を公開した。この動画は若年層の投票率向上を目指した取り組みで、30秒の短編動画2本と3分47秒の長編動画を作った。同日には同校で完成披露が行われ、公開までの思いとともに投票の大切さが伝えられた。
市選管は2018(平成30)年度から、将来の選挙に対する意識や習慣付けを狙いに、中学校での出前講座や模擬投票などを展開。昨年度は市内36校を対象とした。
背景には市内の選挙で、若者の投票率が低迷している現状がある。市選管によると、昨年11月の県議選いわき市選挙区では全体の投票率は39・54%だったが、20代は20・12%、19歳は17・75%にとどまった。
動画制作は中央台南中3年の後藤理央、三宅愛生、西山幸来さん、2年の鈴木美空、鈴木結瑛、東愛心、白土菜南さんが担当。今年1月から企画が始動し、3月には市議会議場やラトブなどで撮影に臨んだ。
2年生による短編動画は「選挙ってカンタン!」と銘打ち、市内各地に投票場所を設けている点や、期日前投票の利便性を説明。3年生の長編動画は「選挙は…非日常?」と題し、投票行動が自分たちの生活に直結することを強調し、選挙は日常であると訴えた。
構成や台本、演出を含め生徒たちが担い、中学生の目線で選挙の大切さを呼び掛けている。
完成披露には市選管の飯間香保子委員長が同席し、「中学生がこんなにも素晴らしい動画を作れることに驚いた。こうした取り組みは全国でも珍しいと思うので、私たちも投票率向上に努めていきたい」とたたえた。
いずれも市の各種SNSや、市公式動画チャンネル「iTube」、いわき総合図書館の大型モニターで公開している。
任期満了に伴う市議選(9月1日告示―8日投開票)に際しては、同2~8日にいわき駅前大型ビジョン「ホイホイビジョン」でも流す。また、イオンモールいわき小名浜、平のイオンいわき店のデジタルサイネージでも公開を予定している。
完成した動画や制作の様子は、市選管ホームページから見ることができる。詳しくは<こちら>から。
(写真:動画を考案・制作した中央台南中の生徒たち)