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いわきアリオスへの寄稿縁で チェコのヴァイオリニスト後藤さん ファンと交流

 チェコ在住のヴァイオリニスト・後藤博亮さんのファンミーティングが19日、いわき芸術文化交流館「アリオス」2階のサンドウィッチカフェ「ピッケニッケ」で開かれた。後藤さんは、いわきアリオスでチェコにまつわる公演が続くことに合わせ、昨年10月から同館ホームページで短期連載「チェコ、半端ないって!」を担当。日本との関係や、現地を代表する音楽家・スメタナの話題を紹介した。
 広島県福山市出身で、2011(平成23)年に武蔵野音楽大を総代首席で卒業した後藤さん。チェコに渡った後、国立ヤナーチェク音楽芸術大修士課程を修了し、現在はチェコ第二の都市ブルノ市の「チェコ国立ブルノフィルハーモニー管弦楽団」で、第一ヴァイオリニストを務めている。
 今回は後藤さんの帰国に合わせてウェブの枠を超え、チェコ音楽とオーケストラの魅力を語る機会をが設けられた。後藤さんは約20人のファンを前に、音楽学芸員の足立優司さんの進行で演奏を交えながら、2時間ノンストップでイベントを展開した。
 ファンミーティングでは単に音楽の話にとどまらず、西洋史や地政学の観点を含めて、チェコの見どころに触れた。
 同じ国内でも首都プラハのボヘミア地方と、ブルノ市のモラヴィア地方は大きな違いがあるといい、「ボヘミアは縦をそろえるが、モラヴィアは横の流れや抑揚を重要視する。この地の音楽は同一視されがちだが、哀愁一つとっても全然違う」と後藤さん。ヤナーチェクやドボルジャーク、マルティヌーなど、現地の作曲家のエピソードを分かりやすく披露した。
 その上で「どんなにAI(人工知能)が発達しようとも、血の通った音楽は代替できないと考える。ぜひ『この旋律はどういう思いなのか』ということを感じながら、これからもたくさんの音楽を聞いてほしい」と呼びかけた。
 (写真:演奏を交えながらチェコの魅力を語った後藤さん)

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