市は昨年9月の台風13号に関連した記録的大雨で、内郷地区を中心に当時問題となった災害廃棄物の臨時集積所について、住民主体であらかじめ臨時集積所の場所を選定・合意することで、災害時に迅速に対応できるよう備える。
また臨時集積所の運営や廃棄物処理、原状復帰に国の交付金を活用する。環境省によると、いずれも全国初の取り組みで、内田市長が24日、定例記者会見で明らかにした。
昨年9月の記録的大雨では、災害廃棄物が被災箇所の道路わき、学校など最大で延べ1023カ所に置かれ、早期の復旧や生活再建に影響を与えた。
背景には金曜日に被災したことで、市が週明けに災害廃棄物の仮置き場を設ける前に、土、日曜日にゴミを勝手に置かれてしまい、そのままなし崩し的に放置された点が挙げられるという。市によると、仮置き場を開設するには、最低でも3日かかるとしている。
各地域で順次説明の場を設け、秋の台風シーズンまでに、市内の全656行政区のうち昨年の豪雨被災があった地区と、水害が想定されるエリアの計371行政区を先行して選ぶ。内田市長は「あらかじめ場所を指定することで、現場の区長等の苦労もなくなるほか、衛生面での課題解決にもつながる」と語った。
(写真1枚目:取り組みを説明する内田市長 2枚目:昨年9月の豪雨で問題になった災害廃棄物)