5月26日に平字田町の繁華街で起きた火災について、市は早ければ8月下旬にも、現場のがれき撤去に向けた工事に着手する方針を固めた。工事の前提として地権者の合意が必要なため、市では調整を進めている。
官民合同で支援に当たる対策チームで、内田市長をリーダーとする「いわき駅前火災対応タスクフォース」の第2回会議が25日、市役所本庁舎で開かれ、今後に関して話し合われた。
今回の会議から、県中小企業家同友会いわき支部の「アラート対応研究グループ」が加わった。同グループは元日の能登半島地震をきっかけに発足した組織で、危機管理などを担っており、吉田一巳委員長(建誠代表取締役)らが参加した。
吉田委員長は「田町は平、いわき市の中心であり、空洞化を避けなければならない。私たちは日頃から、地域の皆さんのおかげで企業活動ができている。ぜひお役に立ちたい」と指摘。今後はいわき商工会議所やまちづくり団体とも連携しながら、クラウドファンディングで資金を募り、火災のため公金が投入できない工事の費用に充てる構想を披露した。
また企業同士のネットワークを生かし、周辺の衛生対策や、撤去作業の支援にも努めていく。
内田市長はこうした申し出に謝意を示し、「まずは全員の関係者と連絡を付け、合意形成を図ることで、早ければ2〜3カ月のうちにがれきの撤去を始めたい。また保険会社との情報共有や、金融機関への橋渡しも行っていく」と述べた。
26日に発生から1カ月となる火災は、全焼5棟を含む計13棟が焼損し、37軒のテナントが被害を受けた。
(写真:今後について話し合われた会議)
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