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いわき市流域治水アクションプラン策定 水害対策取り組みまとめる
市は気候変動や激甚化する自然災害を踏まえ、関係者が連携して効果的な水害対策を図る「流域治水」に向け、テーマや水系ごとに取り組みをまとめた「いわき市流域治水アクションプラン」を策定・公開した。
背景には2019(令和元)年10月の東日本台風に続き、昨年9月の台風13号に関連した線状降水帯による記録的大雨によって、いわき市の河川では氾濫や決壊が生じ、広い範囲で浸水被害が生じたことがある。
こうした点から、市の関係機関はもとより、市民・企業等に分かりやすく〝知らせる〟ことで、流域治水に対する理解・協力を得ながら更なる推進を図っていく。
アクションプランでは夏井川、鮫川、藤原川の流域のうち、市内を流れる部分が対象。おおむね5年(2028年度末まで)の取り組み概要を示しており、県が昨年9月の水害を受けて実施する対策に関しては、随時反映していく。
主な部分としては「氾濫をできるだけ防ぐための対策」「被害対象を減少させるための対策」「被害の軽減、早期復旧・復興のための対策」に対して、指標と目標値を設定。ハード対策による浸水被害の軽減に加え、避難体制の強化等のソフト対策で、市が掲げる「逃げ遅れゼロ・災害死ゼロ」を目指す。
区分別に「安全に流す」では、二級河川の改修延長(夏井川・好間川災害復旧助成事業)の21・5kmと、準用河川・普通河川の改修延長(緊急重点河川改良事業の10・2kmや、「ためる」では、田んぼダムに150・9ha、森林経営管理制度による森林整備に208haなど具体的に盛り込む。
また「土地のリスク・情報の充実」では、河川洪水ハザードマップの公表を50カ所まで引き上げたり、「防災力の強化」では登録防災士を580人まで押し上げる見通しを立てた。
本編(160ページ)、概要版(5ページ)は市ホームページ<こちら>で閲覧できる。
(画像:アクションプランの概要版より)