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平出身・半谷静香選手 視覚障害者柔道でパリパラ五輪へ 金メダル向け抱負語る

 8月28日開幕のパリ・パラリンピックに向け、平中平窪出身の柔道女子日本代表・半谷静香選手(36)=トヨタループス=は22日、市役所本庁舎を訪れ、内田市長に本番に向けての意気込みを語った。
 半谷選手はロンドン、リオデジャネイロ、東京のパラ五輪に続く4大会連続出場で、48kg級のJ1(全盲)クラスにエントリーしている。前回の東京を含め過去3大会の最高成績は5位だが、「目標は優勝」と語るように、地元の声援を背に悲願の金メダルを目指す。
 進行性の目の疾患で生まれつき弱視だったが、兄の影響で中学から柔道を始めた半谷選手。平一中、東日本国際大附属昌平高と進む中で徐々に視力が低下し、視覚・聴覚の障害に特化した筑波技術大で、視覚障害者柔道に転向した。
 2022(令和4)年6月、右膝前十字靱帯(じんたい)断裂で手術を受け、体の使い方を3次元でとらえることを意識している。「けがをしてから、より落ち着いて柔道に向き合えるようになった。より強くなったと感じている」
 復帰後の国際大会でも表彰台に上り、昨年12月の「柔道グランプリ大会東京2023」女子48kg級で銀メダルを獲得し、今月19日に日本代表に正式決定した。
 パリ大会からパラ五輪の視覚障害者柔道に、新たなクラス分けが導入された。半谷選手の現在の症状は全く見えず、光の濃淡が分かる程度だが、東京大会までは障害の程度を問わず、体重別の階級で試合を繰り広げたため、弱視の選手との対戦も多かった。
 しかし今回は全盲のクラスが設けられ、ほぼ同じ条件で戦えることから大きな追い風となる。半谷選手も「対戦相手によく知る選手が多い。相手を見失うことも少なくなっている」と胸を張る。
 得意技は左一本背負い投げ。「待つことを大切にしている。ゴールデンスコア(延長戦)までもつれこんでも、あせらず自分の柔道を貫きたい」と述べ、どのような状況でも勝機を見出していくと誓う。
 何よりもふるさと・いわきは、半谷選手にとってかけがえのない場所という。21日には母校・東日大昌平高、22日には幼いころからお世話になっている木村眼科クリニック(平字下の町)で、それぞれ激励の機会が設けられた。「いつでも安心して帰ってこられる場所」と笑顔を見せる。
 今後は国内での練習を経て、8月30日にパリへ出発。9月5日に予選・決勝ラウンドが行われる。「ぜひ一緒に勝ち抜く姿を見てほしい。皆さん応援よろしくお願いします」と力強く呼びかけた。
 (写真:パリパラ五輪での活躍誓った半谷選手)

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