いわき市生まれの競泳・松元克央(27)=ミツウロコ=は28日(日本時間28日夕方)、パリオリンピックの男子200m自由形予選に出場し、1分46秒23で全体の7位となり、準決勝に進んだ。さらに同日(同29日未明)の準決勝では、1分45秒88で全体8位に入り、29日(同30日未明)にメダルを懸けて行われる決勝に進出した。
松元は母の実家が勿来町。本人は東京都葛飾区育ちだが、生まれた場所でもあり、東日本大震災から復興を遂げる人たちを応援しようと、プロフィルをいわき市出身としている。
2019年世界選手権では銀メダルに輝き、前回の東京五輪ではメダル候補と期待されたが、まさかの予選落ち。新たな気持ちで挑んだ2度目の五輪で、いよいよ決勝の舞台を迎える。「東京オリンピックでは味わえなかった決勝の舞台が、ここで味わえるので、あとはもう一本やりきるだけです」と意気込む。
郷土ゆかりのアスリートとして、いわき市からも多くの声援が送られている。
特に勿来町の祖母・松本節子さん(91)は「かっちゃん、良かったねえ」と目を細める。松元からはパリに行く前に連絡があったが、あえて五輪に関する話題はなかったといい、元気に過ごすよう言われた。「東京の時は残念だったけれど、今回は大丈夫そう」。世界の頂に立つことを、誰よりも楽しみにしている。
同じくいわき市ゆかりの選手として、バドミントンの女子シングルス・大堀彩(27)=トナミ運輸=は28日(同28日夕方)、予選リーグの初戦でトルコの選手にストレート勝ちを収め、初出場の五輪で最初の勝利を飾った。次戦は31日(同31日深夜)、決勝トーナメント進出を懸け、ペルーの選手と対戦する。
いわき市平出身のサッカー女子で、日本代表(なでしこジャパン)のFW千葉玲海菜選手(25)=アイントラハト・フランクフルト=は28日(同29日未明)、1次リーグ第2戦・ブラジル戦に後半35分から投入された。
試合は後半11分に先制を許したが、試合終了間際に主将のDF熊谷紗希(33)=ASローマ=によるPKで追いつくと、MF谷川萌々子(19)=ローゼンゴード=が勝ち越しのロングシュートを放ち、2―1で逆転勝利した。
なでしこジャパンは決勝トーナメント進出に向け、31日(同8月1日未明)に1次リーグ第3戦として、ナイジェリアと戦う。
(写真:予選を終えた松元=原田拓未撮影 読売新聞社配信)
ニュース