東京電力は19日、福島第一原発2号機で溶け落ちた核燃料(デブリ)の試験的な取り出しについて、22日から始めると発表した。デブリの取り出しは2011(平成23)年に原発事故が発生して以降、初めてとなり、約13年半を経て廃炉作業は新たな取り組みに入る。
原発事故で生じた燃料デブリは、炉心溶融(メルトダウン)によって炉内の金属などと混ざり合ってできた。福島第一原発の1~3号機に推計で880㌧あるとされるが、今回の試験的取り出しでは伸縮する釣りざおのような装置を原子炉の横から差し込み、先端の爪状の器具でつかむ計画で、最大3gのデブリの採取を目指す。
デブリの周囲は放射線量が極めて高く、作業は遠隔操作を主とするが、一連の廃炉作業の中で最難関とされている。
(写真:「釣りざお式装置」の爪状の器具=読売新聞社配信)
ニュース