県漁業協同組合連合会(野﨑哲会長)が旧小名浜魚市場跡地に整備していた「小名浜荷捌き・加工流通倉庫」は29日、竣工式が行われた。
東京電力福島第一原発事故からの復興を目指すなかで、〝前浜〟の沿岸、沖合漁業などで漁獲・水揚げされた水産物を魚種、サイズ別に選別する設備に加え、高度な衛生管理の整った加工室を新設。小名浜水産加工業協同組合と共に、水揚げから加工、流通までを一元管理することで、本県漁業の水揚げ量や市場流通の拡大を後押しする。
小名浜港に水揚げされた水産物は、現存する旧小名浜魚市場の機能を活用して選別作業をしていたが、老朽化が著しく流通に向けた加工施設が整っていなかったため、倉庫のいち早い完成が望まれていた。
竣工した倉庫は高度な衛生品質、鮮度管理に配慮された閉鎖型の最新設備(鉄骨2階建て)で、旧設備のほぼ3倍の規模となり、荷捌きスペースを8室確保する。
さらに冷凍などの加工原料として流通させるため、内臓や頭を取り除いたり、切り身にするスペースも置いた。これにより作業効率が高まり、高鮮度のまま流通にのせられることから、水産加工業者などの活性化にも期待がかかる。
(写真:完成を祝したテープカット)
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