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秋の褒章 いわき市からは四倉の渡辺幸二さん 司法書士として活躍

 長年にわたる業務精励、産業振興、学術、スポーツ、文化芸術などで功績、功労があった個人・団体をたたえる秋の褒章が、2日付で発表された。いわき市からは、渡辺幸二さん(89)=四倉町字西一丁目=が司法書士業で黄綬褒章に選ばれた。
 渡辺さんは1934(昭和9)年、四倉町生まれ。磐城高を卒業後、福島地方法務局四倉出張所の法務事務官として、不動産、船舶などの登記業務に携わったのち、同平支部を経て、内郷市総務課に勤務。当時始まった高坂団地、ゴルフ場の造成業務を担当した。
 1966年10月のいわき市誕生を機に退職。同年に四倉町の自宅で「渡辺幸二司法書士事務所」を開き、これまで長きにわたり多くの依頼に応えてきた。
 特に2011(平成23)年3月発生の東日本大震災による東京電力福島第一原発事故に伴い、いわき市内に避難した相双地区の住民のため、居住に関する登記手続きに注力するなど、被災者の生活安定を陰から支えた。
 事務所業務のかたわら県司法書士理事(7期)、県司法書士会副会長(2期)、同会いわき支部長(3期)を歴任、現在は同会相談役を務めている。この間、会員の簡易裁判所代理権の取得促進、県司法書士会館の建設に尽力するなど、業界の発展に尽くした。
 これらの功績から仙台法務局長、日本司法書士会連合会長、県司法書士会長、法務大臣の各賞を受けている。
 渡辺さんの話「受章は考えたこともなく、驚いている。依頼にはミスのないよう、迅速を心掛け手続きを行ってきた。仕事を理解し、協力してくれた家族に感謝したい」
 (写真:事務所を開き登記を行ってきた渡辺さん)

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