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新春の風物詩に初の女性 いわき市消防団のはしご乗り 平の小笹さん挑む

 地域の無火災を願うとともに、町を守る「火消し」の心意気と実力を示すため、大正時代から連綿と続いている市消防団伝統の「はしご乗り演技」。
 5日に行われた消防検閲・出初式に合わせ、市内各地で行われた演技に、市消防団第1支団第1分団の太夫として、派遣社員の小笹麻衣さん(28)=平南白土=が初参加した。小笹さんは仲間とともに管轄する平中心市街地や、飯野八幡宮などで堂々とした演技を披露し、太夫としての第一歩を踏み出した。
 小笹さんが市消防団に入ったのは、昨年4月。市の救急救命講習を受講し、人命救助のための知識と技術を生かしたいと考えたのが、入団を決意したきっかけとなった。市内の勤務先の理解と協力を得て活動に従事しているが、伝統のはしご乗りについては演技すらみたこともなく、まさか自分が携わることになろうとは思ってもいなかったという。
 意識したのは、昨年12月初旬から始まった第1分団の練習風景を見学してから。先輩大夫の熟練の技を間近にし、瞬く間に魅了された。「自分も挑戦してみたい」。思いを強くして志願し、幹部の理解を得て練習に参加することがかなった。
 実際に挑戦してみると、足だけで体を支える難しさを痛感。軽々と技を繰り出す先輩太夫に畏敬の念を抱いた。それでも「女性もできるんだ」ということを広く知ってもらおうと猛練習を重ね、片足をはしごに絡めて「鶯(うぐいす)が谷を飛んでいるような姿」を表現する「鶯」、はしごの中段付近で遠方を見つめるようなしぐさをつくる「中遠見」などを身につけていった。
初演技を終え、小笹さんは「技を見ていただき、楽しい気持ちとうれしい気持ちでいっぱい」と充実した表情を浮かべた。
 将来的には出初式終了後、消防関係者や多くの市民が見守るなかで行われる、平中央公園で演技を披露するのが目標だ。「もっと技のレパートリーを増やし、(平中央公園で)披露できるよう頑張りたい」と目を輝かせた。
 (写真:平・銀座通りで技の一つ「鶯」を披露する小笹さん)

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