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甘い!平下神谷でフルーツトマト「ルビオーレ」栽培 いわき市初の農法採用

 平下神谷に中玉フルーツトマト「ルビオーレ」の生産工場が完成した。経営しているのは、元市職員の坂本新一さん(67)が代表取締役社長を務める「ファームやまや」。
 わずかな水分しか通さない特殊なフィルムを活用した市内初の「フィルム農法」で生産しており、ハウス内にはルビーのように真っ赤に色づいたトマトがずらり。「デザートのように甘い」と評判で、ICTをフル活用した次世代型のスマート農家としても注目を集めている。
 ハウスがある下神谷地区は、古くから農業が盛んな地域。海から近く水はけの良い砂地が広がっており、「とっくりいも」や「いわきネギ」などの特産物も有名だ。
坂本さんも両親を手伝いながら長く農業に携わってきたが、最近は高齢化や担い手不足で離農する人が後を絶たないという。
 年々広がっていく耕作放棄地。この有効活用を考え、農業機器メーカー・クボタの栽培指導を受けながらトマトのハウス栽培にチャレンジすることを決めた。未経験だったが、「初年度から安定生産できるので新規就農者向き」と説明を受けて決断した。
 約2千平方mの休耕地にハウス7棟を連結させ、昨年9月にフルーツトマトの代表品種「フルティカ」を定植。真っ赤なルビーと、声援を意味するオーレを掛け合わせた「ルビオーレ」の名で、1月5日から出荷を始めた。
 注目はその味。「食べたことのない甘さ、うま味があっておいしい」と評判で、うわさを聞きつけてハウスに直接買いに来る人も。糖度は8~10度と高く、リコピンやギャバなどの栄養成分も詰まっているという。
 高糖度トマトの栽培のコツは、苗が枯れないギリギリまで水分量を抑えること。坂本さんは苗床にナノサイズの穴が開いた特殊フィルムを使用し、水の管理や温度、湿度、日照量はすべてICT技術で自動管理している。
 これらは自宅にいてもスマホから遠隔操作でき、「作業負担を減らすことができるし、旅行にもいける。人手不足を解消できるスマート農業」を実現させた。苗の状態をカメラで常時監視し、AIが画像解析して水分量を自動調整する、全国的にも珍しい最新のシステムも導入している。
 坂本さんのフルーツトマト「ルビオーレ」はJAの直売所(平谷川瀬、好間、平窪の各店)のほか、道の駅よつくら港、草木台の産直市場田舎んぼ、市観光物産センター「いわきら・ら・みゅう」でも販売している。
 (写真:ルビオーレを栽培している坂本さんら)

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