福島県いわき市のニュースやお悔やみ情報をお届けします

ニュース

津波による避難困難地域 いわき市の住民は5万1千人 市街地含む5地区該当

資料写真:いわき市役所本庁舎

 いわき市の人口の約16%に当たる5万1千人が、津波から逃げ遅れる恐れがある「避難困難地域」に居住していることが24日、分かった。久之浜・大久、四倉、平、小名浜、勿来の5地区が該当しており、日本海溝・千島海溝地震による津波が懸念されている。
 避難困難地域は津波到達予想時間を考慮し、浸水エリアに位置する地点からおおむね徒歩で330mの距離に、4階以上の建物や高台など逃げ場がない場合を指す。地震が発生した際の条件は、一番厳しい冬季の夜間を想定しており、市では避難先となる建物の事業者との協定を増やすことで、市民の安心・安全を確保していく。
 津波対策を巡っては、いわき市では東日本大震災による被災を踏まえ、海岸沿いに防潮堤や防災緑地を整備した。ただ県が2022(令和4)年に発表した最大級の津波の想定浸水域は、震災時(1776ha)の2倍の最大3477haに拡大しており、さらなる対処が必要となった。県によると、いわき市を襲う津波の遡上高は久之浜町で15・8mと予想されている。
 避難困難地域に住む人は、いわき市が全国で最も多いとされるが、市災害対策課によると、海沿いの直接的な被害に加え、津波が河川を遡上(そじょう)して浸水するエリアも想定している。このため小名浜地区では海岸線から離れた市街地が含まれており、周辺に高い建物がないことから対象となっている。
 地域住民の意向を踏まえ、自動車避難も認める方針で、同課の担当者は「迅速な避難の実現に向け、道路の拡幅も検討している」と話している。
 (資料写真:いわき市役所本庁舎)

PR:全国各地から厳選した「旬の魚」を吟味しすべて「生」からお造りいたしております

カテゴリー

月別アーカイブ

More forecasts: 東京 天気 10 日間

関連記事

PAGE TOP