常磐湯本町三函の浄土宗温泉山「惣善寺」(森大岳住職)に、新たな庭園が完成した。同寺は1522(大永2)年の創建とされ、2022(令和4)年に500年を迎えた。
しかしコロナ禍のため、記念事業は感染が沈静化した24年、檀家総代会を中心に「創建五百年記念事業実行委員会」を組織し、広く寄進を募り、境内南側に参詣者の憩いの場となる庭園を作ることを決めた。
工事は昨年9〜12月に行われた。境内にクレーン車を入れ、縁者のいない墓地などを整理し、新たに庭石を運び込み、全体のバランスを整えながら、同寺近くの表町に祀られていた五輪地蔵尊を配し、枯山水の深山幽谷を思わせる景観とした。
お披露目式は9日に行われ、関係者ら20人が出席。全員で念仏を唱えて焼香したあと、森住職が「3年前、創建500年を迎えたがコロナ禍のため、何もできなかった。今回、実行委員会の方々の尽力で庭園が完成した。末代まで残し、縁ある人たちにお参りに来ていただきたい」と謝辞を述べた。
また実行委員長の石川一宏さんが「皆さんの協力で、当山500年の歴史の中に名を残せたことは幸せに思う。これからも、お寺を守り存続させていきたい」とあいさつ。出席者は、森住職とあらためて念仏を唱え、庭園の完成を祝いながら墓地に眠る祖先らの御霊を慰めた。
(写真:惣善寺に完成した新たな庭園)
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常磐・惣善寺に新たな庭園 創建500年祝して 深山幽谷思わせる景観に
