任期満了に伴う市長選(9月7日投開票)の告示まで、31日で1カ月となった。いずれも無所属で、再選を目指す現職・内田広之氏(53)=平、1期=、返り咲きを狙う2期8年務めた前職・清水敏男氏(61)=常磐関船町=、4度目の出馬となる元衆院議員の新人・宇佐美登氏(58)=小名浜=が立候補の意向を正式に示しており、選挙戦は確実な情勢となっている。
また関係者によると、共産党いわき・双葉地区委員会が市民団体と連携し、独自候補の擁立を模索している。

内田氏は「いわき再起動II」を掲げ、1期目の取り組みの深化を訴える。東日本大震災・東京電力福島第一原発事故や、東日本台風の経験も踏まえ、「いわき市を『国際防災都市』にする」と呼びかけており、こうした知見を生かして防災庁誘致を実現すると説く。
平字作町に後援会事務所を設置し、6日に事務所開き式を行った。
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清水氏は「停滞する『いわき』再び、動け」を柱に現市政を非難し、再びの出馬を決意したという。少子高齢化・人口減少社会に対し、東北一子育てしやすいマチとして「教育先進都市」の実現や、若者の定着を念頭に市内新規就業者へのお祝い金支給などの政策を示す。
常磐下湯長谷町に後援会事務所を設けており、8月2日に事務所開き式を予定する。
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宇佐美氏は市水道局の官製談合事件を例に挙げ、「いわき市の古い利権構造に風穴を開ける」と主張している。サッカー・J2いわきFCの新スタジアム整備を争点化し、津波対策の面から小名浜港を候補地とする案に難色を示し、住民投票の実施を提案する。
後援会事務所は平地区に予定しており、8月初旬にも事務所開き式を計画している。
(資料写真:いわき市役所本庁舎、中段写真:内田広之、清水敏男、宇佐美登の各氏=左から)






