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福島県の最低賃金 78円引き上げの1033円に…初の千円台 来年1月から予定
福島地方最低賃金審議会は5日、岡田直樹・福島労働局長に対し、福島県の最低賃金(時給)を955円から78円(8・2%)引き上げ、1033円に改正するよう答申した。上げ幅は過去最大で初の千円台となった。来年1月1日から適用される予定。
国の審議会による本年度の改定を巡っては、福島県では63円引き上げ、1018円とするよう目安が示されていた。県内の労使代表などで作る審議会で議論した結果、15円上乗せすることが盛り込まれた。
議論にあたっては、労働者側が物価高騰を反映した大幅な引き上げを求めた一方、企業側が賃金の支払い能力に限度があるとして、異例の平行線をたどり、賛成多数で1033円に決まった。
福島労働局によると、福島県の最低賃金は過去10年で307円上昇した。政府は2020年代に全国平均1500円の目標を掲げる。実現には年平均7・3%の引き上げが必要で、中小・零細企業への影響は大きい。
(資料写真:福島労働局が入る福島第二地方合同庁舎=東北地方整備局資料より)